『無雙直伝英信流嘆異録』
12.早抜きのこと
【要旨】
「早抜き」、「片手早抜き」という連続業は、正統十七代大江先生が刀操に習熟するための練習法として創案された物であり、無雙直伝英信流の業目録にあるものではない。
かっこいいからと言って、これを正式な場所で演じたりする輩が居るのは嘆かわしいこと。
練習のために一人するのは構わないが、公の場所でこれを英信流として人に見せたりしないこと。
【解説】
早抜きは中伝立膝の部の業を連続して行うもの、片手早抜きとは左手を柄にかけず右手だけで行う刀技ですが、当流派の居合というものではありません。
たしかにかっこいい物かも知れませんがそれこそこれを人前で見せるなど見せ物居合、大道芸居合の至りという物であり、居合の正道に反する行為であるということです。何も知らない初心者や門外漢や素人にとってみれば「これこそ英信流!」と誤解するもとであり、これをやりたいと思って入門する当人の意志はともかくも、見せ物居合を伝承する事になりましょう。
大江先生は「練習のために」考案されたのであり、あくまで練習のためにのみあるものと考えましょう。ビデオで見せるなんてほんとうにもってのほかです。