第2章 無雙直伝英信流

第9節 河野百錬の嘆き「嘆異録」(2/18)


『無雙直伝英信流嘆異録』

1.業の理合いのこと

【要旨】

相当経験を積んだ人でも「業の理合い」を十分にわかっていない人を多い。
修練を重ねる前に業の理合いを十分に会得しておくこと。

【解説】

それまで個々の道場で修練を重ねて来たいわゆる「居合人」たちは、大日本武徳会や八重垣会などで一同に会する事になります。百錬先生は、高段者や範士と呼ばれるその人達の業前を見て、「その刀操はなぜそうなるのか」という理解が足らない、もしくは「無い」ものが多々居る事を見て取ったのでしょう。「英信流にも色々あるなあ」というご発言もさることながら、範士を名乗りながら数本しか抜けないもの、奥伝はおろか中伝立膝すらも知らない輩がいたといいます。そんな輩は先生の正統正伝居合の奥伝をみて、挨拶もせず逃げ帰ったとか。
居合は見せ物でなく「戦闘術」であり、刀の一振り、足さばきや体捌きの一つ一つに状況と理由があります。これをしっかりと理解していなければどんなに修練を積んでもただの運動でしかないのです。


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最終更新日 : 2006年6月3日